旧盆の精霊送り「麦わら舟流し」ー河津見高浜で伝統行事 

下田版 2018年08月18日

西浜で麦わら舟を引き流す若衆=河津町の見高港
西浜で麦わら舟を引き流す若衆=河津町の見高港
たいまつに火を付ける住民=西伊豆町の岩谷戸地区
たいまつに火を付ける住民=西伊豆町の岩谷戸地区

 ■若衆、浜で引き流す 

 河津町見高浜地区に伝わる旧盆の精霊送り「麦わら舟流し」が16日夕、見高港で行われた。珍しい伝統行事に地域住民や観光客らが見入った。

 見高沖で江戸時代末期、御用船が沈没し亡くなった乗組員を住民が供養、流れ着いた積み荷の建材を使い、大火で焼失した寺を再建した―との伝承に由来する。見高浜区が毎年、送り盆に行い先祖や水難者の霊を慰める。

 舟は丸太を芯にし麦わら約40束を編む長さ約3メートルの精霊舟で、区役員や住民約60人が朝から出て2艘(そう)作った。船頭と、精霊が寂しくないようにと芸者のわら人形、盆の供え物などを載せ、中学生らが経「甘露門」の一節を書いた五色旗を舟べりに飾った。

 漁港前広場で施餓鬼供養を行った後、若衆約20人が西浜と東浜で麦わら舟を担いで海に入った。今年は波の状態が悪かったため、各浜で引き流した。例年は西浜から東浜まで約300メートル引く。港周辺では住民が送り火をたき手を合わせた。

 2015年までは舟を漁船につなぎ港内を3周引き回していたが、漁船と担い手不足から変更した。栖山隆司区長は「麦わらが不足気味で調達が大変だが、伝統を守り続けていきたい」と話した。

 ■たいまつに点火、無病願う 岩谷戸の旧盆行事 幻想的に百八灯

 西伊豆町の岩谷戸地区で15日夜、町指定無形文化財の旧盆行事「百八灯」(岩谷戸町内会主催)が行われた。同地区の仁科川沿いに設置された108本のたいまつに、住民たちが火を付け、無病息災を願った。

 江戸中期の安永年間(1772~81年)から伝わる伝統行事。当時伝染病がはやり、堂守りが108本のたいまつを土手に立て、読経したことにより治まったのが始まりとされる。

 仁科川の近くに設置した大たいまつに代表の子どもが着火したのを合図に、住民たちが川沿い400メートルに等間隔で設置したたいまつに次々と点火した。横一列に連なる幻想的な光に手を合わせる住民もいた。

 鈴木秀輝町内会長は「地区は人も少なく、継続は厳しくなってきたが、地域大切なの伝統行事。長く続けていく」と話した。

 【写説】西浜で麦わら舟を引き流す若衆=河津町の見高港

 【写説】たいまつに火を付ける住民=西伊豆町の岩谷戸地区

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