南伊豆分校、昨夏の甲子園出場校に善戦 

下田版 2018年07月13日

2年生中心の新体制で初練習に臨む部員たち=下田高南伊豆分校運動場
2年生中心の新体制で初練習に臨む部員たち=下田高南伊豆分校運動場
例年にない一致団結した応援を指揮する和泉団長=富士球場
例年にない一致団結した応援を指揮する和泉団長=富士球場

 ■知恵絞る練習法でメニューこなす

 夏の高校野球1回戦で県立下田高南伊豆分校野球部が、昨夏甲子園出場校の藤枝明誠に善戦できたのはなぜか−。7年連続コールド負けで今年も部員はわずか11人。誰もが大敗を予想したが、一時はリードし互角の試合を繰り広げた。敗れたものの大金星すら予感させた、選手たちの姿を取材した。

 午後3時半ごろ、授業が終わると部員は一斉に自転車に乗り、6キロ離れた町営差田グラウンドに移動する。分校運動場が手狭なためで、経路は坂道が多く片道40分ほどかかり最大高低差は60メートル近い。終了は季節によるが7時ごろで、長時間の練習は難しい。

 長年の短時間小人数の環境は、知恵を絞る練習法につながった。鈴木将矢監督は「無駄な時間をなくすよう呼び掛けてきた」と話す。きびきびした行動で多くのメニューをこなした。

 機械も効果的に使った。設定の違う投球マシン2台を並べ、直球と変化球両方の対応を身に付けた。大会直前には、2死走者二塁の想定から1打で得点する練習を実践。明誠戦六回表の同点打につながった。

 3年生3人が引退し、11日から新体制がスタートした。8人の部員は初日、十分なミーティングの後に分校運動場で汗を流した。「もう一度やれば勝てたな」と冗談を言い合うなど、試合で自信を得た様子だ。秋季大会は本校と合同チームを組む方針という。

 ■力を与えた応援団

 選手が接戦を繰り広げたとき、力を与えたのは応援団だった。和泉莉梨樺団長(3年)を中心に全校生徒が大声援を送った。分校の教諭は「例年にないまとまった応援だった」と口をそろえる。

 応援練習は1カ月前に始まった。全体練習は数回だけで連日、自主練習に多くの生徒が参加した。分校はブラスバンドがなく本校吹奏楽部が協力する。1回の合同練習で統率ある応援を作り上げた。

 明誠戦の8日、行きのバスの中では「20失点しなければ分校の勝ちにしよう」「1点取れば圧勝だ」と会話があったと同窓会長の渡辺力さんは振り返る。同校は今年70周年で「記念の年にうれしい活躍だ」。主戦の左腕・野中竜馬投手を見て「金田正一投手を思い出した」と語った。

 同校の最後の夏の勝利は2010年。16年には富士市立に0−54で敗れスポーツ紙を騒がせた。分校PTA会長も務めた岡部克仁町長は「スポーツの活躍は地域の希望だ。期待したい」と述べた。

 【写説】2年生中心の新体制で初練習に臨む部員たち=下田高南伊豆分校運動場

 【写説】例年にない一致団結した応援を指揮する和泉団長=富士球場

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