虎舞に11年ぶり竜 小稲の伝統芸能、助っ人集め復活―南伊豆

下田版 2017年09月08日

竜の骨組みを手に動きを一つ一つ復元する若衆と古老=南伊豆町小稲地区の来宮神社
竜の骨組みを手に動きを一つ一つ復元する若衆と古老=南伊豆町小稲地区の来宮神社

 ■「古老、地域の体力から最後の機会」

 南伊豆町の小稲地区に伝わる県無形民俗文化財、国選択無形民俗文化財「小稲の虎舞」に今年、11年ぶりに竜が登場する。長年人手不足で出せなかったが、今回は隣の手石地区から助っ人7人を集めた。若衆は連日の稽古で気勢を上げている。一方で「竜は今年が最後だ」という声もある。復活は舞に詳しい古老が元気で地域に体力のあるうちに上演し、将来の伝承につなげるのが狙いで、継続的な上演は困難という。宵祭りは10月2日、本祭りは3日に行われる。

 小稲の来宮神社祭礼に奉納する舞踊劇で、若衆による小稲来宮会(竹内照裕会長)を中心に総勢約15人で上演する。神社での稽古は例年2週間だが、今年は8月中旬から始めた。屋根裏から出した古い道具で10メートル超の竜を組み、古老の記憶や記録映像を頼りに動きの復元を進めている。

 竜は10人がかりで動かす。頭は緑や赤で側面に花火が付き口は開閉する。胴体は7メートルほどの竹と1・5メートルほどのかごを合わせ、尾には剣がある。竹をしならせうねるような動きを見せる。

 動きは記憶があいまいで、映像がない場面も多く復元は難航しているが、竹内会長は「細かい動きやタイミングを守り(後の世代に)残せるものにしたい」と語る。「竜の上演は、古老や地域の体力から今年が最後のチャンスだった。記録を残し地域の状況が好転したら復活できるようにする」と述べた。

 虎舞は伝承によると天明年間(1781~88年)に始まったとされ、近松門左衛門の浄瑠璃「国性爺合戦(こくせんやがっせん)」を題材に中国の英雄・和藤内が虎を退治する筋書きだ。竜はタカベが豊漁の年に限り登場し、和藤内と虎の戦いの後に竜虎の対決を見せた。往時は4年に1度ほどの頻度で出たという。竜は原作になく虎舞の成立過程で工夫されたと見られる。

 虎舞の披露は夜で、小稲海岸特設会場で予定している。

 【写説】竜の骨組みを手に動きを一つ一つ復元する若衆と古老=南伊豆町小稲地区の来宮神社

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