古山ニューサマーの種なしの仕組み解明 伊豆農研

下田版 2017年05月14日

種がない「古山ニューサマー」(県伊豆農業研究センター提供)
種がない「古山ニューサマー」(県伊豆農業研究センター提供)
開花期にネットで花粉を完全に遮断する「古山ニューサマー」の試験栽培=東伊豆町稲取の県伊豆農業研究センター
開花期にネットで花粉を完全に遮断する「古山ニューサマー」の試験栽培=東伊豆町稲取の県伊豆農業研究センター

 ■ブランド力向上など期待 4、5年後にも市場へ

 河津町で発見されたヒュウガナツ(ニューサマーオレンジ)系の新品種「古山ニューサマー」の果実が種なしになる仕組みを、東伊豆町稲取の県農林技術研究所伊豆農業研究センターがこのほど、解明した。JA伊豆太陽を通じ栽培農家に苗木の供給が始まっており、早ければ4、5年後には果実が市場に出回りそう。食べやすくなり、可食部分が増えることからニューサマーオレンジのブランド力や単価・収益率向上に大きな期待が寄せられる。

 在来のヒュウガナツは他品種と受粉し種子ができないと結実できない。ヒュウガナツの「枝変わり」(突然変異)とされる古山ニューサマーには、種なし果実ができる割合が高い特性がある。

 同センター栽培育種科が、種なしの安定生産を目指して2015年から研究した結果、花粉を完全に遮断した状態でも確実に結実することを立証した。突然変異により、種子ができなくても結実できる「単為結果」の性質を持ったことが分かった。

 同科の浜部直哉主任研究員は「種なし果実を安定的に生産できる栽培方法の確立が今後の課題。開花期(4月下旬~5月)に樹木をネットで覆うことで昆虫による受粉を防ぐなど、効果的な方法を試験していきたい」と話した。

 農家にとっては、受粉作業が必要なく省力化が図れ、在来種に必要な受粉樹(アマナツなど)を植えずに済むメリットもある。

 同JAによると、16年度のニューサマーオレンジの出荷農家は72戸、出荷量は138トンだった。ほとんどが東伊豆町と河津町で生産される。

 古山ニューサマ ー 河津町川津筏場の農業古山邦男さんが06年秋、発見した。在来種に比べ種の数が半数以下、実は小ぶりで糖度が高く、実を包む白い内果皮が薄く温州ミカンのようにも食べられる。15年3月に品種登録された。

 【写説】種がない「古山ニューサマー」(県伊豆農業研究センター提供)

 【写説】開花期にネットで花粉を完全に遮断する「古山ニューサマー」の試験栽培=東伊豆町稲取の県伊豆農業研究センター

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