“春の嵐”賀茂襲う 冠水や土砂崩れ、南伊豆で全町避難勧告

下田版 2017年04月19日

膝下の高さの水につかった住宅街=下田市吉佐美(午前7時50分ごろ撮影)
膝下の高さの水につかった住宅街=下田市吉佐美(午前7時50分ごろ撮影)
山から流れ出し道路を埋めた大量の土砂=下田市高馬(午後0時20分ごろ撮影)
山から流れ出し道路を埋めた大量の土砂=下田市高馬(午後0時20分ごろ撮影)

 発達した低気圧の影響で、下田・賀茂地区は17日夜から18日早朝にかけ台風並みの大雨に見舞われた。下田市と南伊豆町では、土砂崩れや小河川が氾濫し、道路の通行止めや家屋の浸水などの被害があった。南伊豆町では町内全域に避難勧告を出した。下田署によると、人的な被害はなかった。

 降り始めからの雨量は、河津町梨本で222ミリ、東伊豆町奈良本で204ミリ、南伊豆町下賀茂で190ミリ、下田市加増野で162ミリを観測した。下田市が大賀茂小に設置している雨量計では、降り始めから238ミリ、18日午前6時から1時間に89ミリの猛烈な雨を観測した。

 各地の河川も増水した。南伊豆町の青野川では18日午前7時、町中心部の前原橋で避難判断水位(260センチ)を超え、氾濫危険水位(310センチ)一歩手前の290ミリまで増水した。このほか、下田市の稲生沢川、松崎町の那賀川、西伊豆町の宇久須川などで初期警戒態勢の水防団待機水位を超えた。

 県下田土木事務所によると、管内の国・県道は雨量規制で5路線が通行止めとなった。天城越えの旧道(河津町梨本―伊豆市桐山)を除き、18日正午までに解除された。

 伊豆急行は18日午前5時33分から9時19分まで、伊豆高原駅―伊豆急下田駅の運転を見合わせた。13本を運休し、約850人に影響があった。

 下田市では、高馬で土砂崩れが発生、住宅に土砂が流れ込み、市道土浜高馬線が通行止めとなった。吉佐美の市営グラウンド脇の小河川が氾濫し、グラウンドが冠水、近くの市道吉佐美田牛線が一時通行止めとなった。西本郷一丁目では下田富士からの出水で民家8軒が床下浸水の被害を受けた。中地区でも裏山が崩れ、住宅に土砂が流れ込む被害があった。

 下田市は18日午前7時、蓮台寺区、上大沢区、下大沢区の計590世帯、1200人に避難準備情報を出した。稲生沢公民館を開放したが、避難者はなかった。

 ■20軒が浸水被害役場に避難所―南伊豆

 南伊豆町では18日午前7時10分、町内全域の3900世帯、8500人に避難勧告を出した。6時半に土砂災害警戒情報が発表され、7時に町の中心を流れる青野川の前原橋水位観測所で避難判断水位を超えたため発令した。午後5時現在、床上浸水3軒と床下浸水17軒が確認された。

 青市や上賀茂で国道136号や県道が冠水、立岩や妻良では土砂崩れがあった。下小野では側溝から土砂や水があふれ民家に及んだ。自宅が床下浸水した60代の女性は「滝のような音で目が覚めた。6時ごろにあふれ始め玄関に水が入った」と話した。町は役場に避難所を開設したが、避難者はなかった。妻良公会堂では有志女性5人が座布団のカバー掛けをして自主避難者に備えた。

 ■南伊豆町の全小中学力テスト延期

 南伊豆町教育委員会は18日、避難勧告が出たため町内の全小中学校を休校とした。同日実施予定だった小学6年57人と中学3年83人を対象とした全国学力テストは、19日に延期した。内容は18日と同じ。

 町教委担当者は「19日の朝までに答えが公表されるので、南伊豆は全体の集計から除外されるのではないか」と述べた。県内ではほかに浜松市も一部の学校で延期した。

 ■高馬の市道一時土砂で通行止め―下田

 下田市高馬では18日早朝に大規模な土砂崩れがあった。大量の石や泥が市道を埋め、一時通行止めになった。

 西側の沢から土砂が流出し、50メートルにわたり道を埋めた。沢の上流には砂防ダムがあった。近くに住む常盤孝雄さんは「30年ほど住んでいるが、こんなことは初めて」と驚き「午前5時45分ごろ、異常な大きい音がして外に出ると石が転がり出ていた。みるみるうちに道路が埋まり玄関まで水が押し寄せた」と発生時の状況を話す。

 通行止めは午後6時15分ごろ、解除された。復旧に向け重機で土砂を運び出していた。

 【写説】膝下の高さの水につかった住宅街=下田市吉佐美(午前7時50分ごろ撮影)

 【写説】山から流れ出し道路を埋めた大量の土砂=下田市高馬(午後0時20分ごろ撮影)

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