三養荘、国文化財に 文化審答申、伊豆の国市内3例目

伊豆日日版 2017年03月11日

登録有形文化財となる見通しの三養荘本館=伊豆の国市墹之上
登録有形文化財となる見通しの三養荘本館=伊豆の国市墹之上

 ■「建物と庭よく調和」

 国の文化審議会は10日、伊豆の国市墹之上の三養荘本館(旧岩崎久弥別邸)を含む全国226件の建造物を新たに登録有形文化財とするよう、松野博一文部科学相に答申した。同市の登録は吉田の旧菅沼家住宅(主屋など2件)、奈古谷の中川家住宅(主屋など4件)に続き、3例目となる。

 三養荘の中で登録されるのは▽1929(昭和4)年建築の本館中央棟、本館居間・書斎棟、本館客間棟、本館玄関・茶室棟▽昭和初期建築の本館待合、本館露地門▽57年建築の御幸の間―の7件。回遊式庭園に面した緩やかな斜面に建てられている。常葉大造形学部の土屋和男准教授によると、「最大の特徴は庭と建物の関係」。数寄屋造りのきゃしゃな構造に軽い屋根を備え、外から見る人に邸宅の大きさを感じさせない造りになっているという。

 岩崎久弥(1865~1955年)は三菱財閥の3代目総帥。京都別邸を建てるための部材を用いて建築したと伝わる。御幸の間は昭和天皇の静岡国体の行幸に合わせて建てられた。木造で7件の延べ床面積(廊下など含む)は約959平方メートル。

 登録制度は1996年に始まり、規制が緩いのが特徴。三養荘は47年から旅館として営業している。登録には、、(1)国土の歴史的景観に寄与する(2)造形の模範となる(3)再現することが容易でない―の3基準があり、三養荘は特に(2)に該当するという。

 土屋准教授は「非常に大きな建物だが、庭に圧迫感を与えない。調和がよく考えられている。内部の材質や職人の手の良さも大きな特徴」と高く評価する。おかみの猪俣みどりさんは「日頃働きながら見ている三養荘が登録されることをうれしく思う。東京五輪を控え、最近では海外からも多くの人が来る。今回を良い機会に、このすてきな建物をより多くの人たちに知ってもらえる機会になればと思う」と話した。

 今回、県内で建造物登録の答申を受けたのは三養荘のみ。登録数は221件となる。

 【写説】登録有形文化財となる見通しの三養荘本館=伊豆の国市墹之上

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