大室山内部 精度高め本格透視へ、観測装置8点に増設―伊東

伊東版 2019年03月09日

観測装置を設置する宮本助教(左)=大室山麓
観測装置を設置する宮本助教(左)=大室山麓

 ■東大、名大、静大共同研究チーム 「噴火の歴史、解明のヒントに」

 伊東市の大室山内部を調べるため、物質を通り抜けやすい性質の素粒子「ミューオン(ミュー粒子)」を利用した透視観測・調査を進めている東京大、名古屋大、静岡大の研究者らでつくる共同研究チームは、観測装置をこれまでの3カ所(3点)から8カ所(8点)に増設し、大幅に精度を高めた観測へ移行する。宇宙から降り注ぐミューオンを利用した8方向からの火山観測は世界初という。早ければ9日までに装置の設置を終え、本格的な観測・調査に乗り出す。

 東大地震研究所・高エネルギー素粒子地球物理学研究センターの宮本成悟助教(38)がチームリーダーを務めるプロジェクト。昨年3月から2カ月間、山麓3カ所に観測機器を置いた3点観測では、山頂の西側に、密度が高い領域が見つかるなど成果があったという。宮本助教は「大室山噴火の歴史の終盤が、より詳しく分かるヒントになるかもしれない」と話す。

 今回の8点観測でも3点観測と同様、特殊なフィルムを使った小型の観測装置を使用。山を囲むように山麓8カ所に設置し、約3カ月にわたりフィルムを通過したミューオンの数や方向を測定する。装置を改良したこともあり、3点に比べミューオンを受け止めることができる能力が5倍に高まり、観測精度が飛躍的に上がるという。

 宮本助教は「おわんをひっくり返したような美しい形の大室山の内部を明らかにしたい。この研究が、火山観測方法の世界基準になればうれしい」と期待。さらに「火山活動による人の被害を減らす“減災”につながるような研究成果を挙げたい」と力を込めている。

 【写説】観測装置を設置する宮本助教(左)=伊東市の大室山麓

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