前伊東市長収賄事件 証人尋問に森被告―東京地裁

伊東版 2018年11月07日

 ■「1500万円要求に怒り」

 伊東市のホテル跡地売買を巡る贈収賄事件で、便宜を図った見返りに業者から現金を受け取ったとして収賄罪に問われた前市長・佃弘巳被告(71)の第3回公判が6日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、証人尋問が行われた。同事件で贈賄罪に問われた東和開発社長(当時)の森圭司郎被告(48)が証人として出廷した。

 検察側の質問に森被告は、2015年7月に同社事務所で佃被告から直接1500万円の賄賂を要求されたと説明し、その時のことを「いつもこんなずるいことをやっているのか」と怒りを覚え、悩んだが「自分はいいが会社に対して何かされるのではないか」と考え、「分かりましたと答えた」と振り返った。

 当初1億9千万円で合意していた土地購入費が、市議会定例会に提出された補正予算案では2億1千万円になっていた点については「新聞報道で知って、何だこの金額と驚いた」「(佃被告が)自分の欲しい金を上乗せしたのではないか、差額を要求してくるのではないかと思った」などと述べた。

 弁護側の「今回の取引で(佃被告の)恩恵を受けたか」「(佃被告に)感謝しているか」の問いには、「受けていない」「できない」と答えた。「有利に取りはからってもらったのか」の質問にも、「ない」と答えた。

 起訴状によると佃被告は現職だった2015年8月下旬~9月上旬、同市桜木町のホテル跡地を市に購入させるなどの便宜を図った見返りとして、森被告から1300万円を受け取ったとされる。

 ■森被告に懲役1年6月求刑 検察「市民の信頼失墜させた」 

 佃被告の審理に先立ち同日、同事件で贈賄の罪に問われた東和開発社長(当時)の森圭司郎被告(48)に対する論告求刑公判が東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。検察側は懲役1年6月を求刑した。判決は12月19日に言い渡される。

 検察側は「公務の公正に対する市民の信頼を失墜させた利欲的で短絡的な犯行」などと量刑理由を説明した。弁護側は「賄賂を渡したのは佃被告の求めに応じたもの。もともと便宜を求めるつもりはなかった」などとして執行猶予を求めた。

 永渕裁判長に「最後に何か言いたいことは」と促された森被告は「今回の件で心配や迷惑を掛けた私に関わる全ての方々におわび申し上げる。市にも迷惑や心配を掛け、すみませんという気持ち」と述べた。

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