与謝野晶子の歌、暗唱を伝統に 大池小詠んだ10首―伊東

伊東版 2018年03月20日

岩城校長(左)の前で暗唱のテストを受ける児童=大池小
岩城校長(左)の前で暗唱のテストを受ける児童=大池小

 ■岩城校長 「テスト合格、自信に」

 伊東市立大池小(岩城保久校長)の児童は、歌人・与謝野晶子(1878~1942年)が一碧湖を訪れた際、大池小に関して詠んだ歌を暗唱している。岩城校長が行う全10首の暗唱テストに合格するため、校長室には子どもたちの姿が多く見られる。

 晶子は元朝日新聞記者・嶋谷亮輔の同湖畔の邸宅「抛書(ほうしょ)山荘」に1930年から10年間に毎年1、2回訪れた。嶋谷氏の妻が晶子と同じ詩歌結社・新詩社の同人だったこともあり、交友が深かったという。「抛書山荘」で詠んだ歌が今でも400首以上残っている。

 きっかけは2001年、岩城校長が教務主任として赴任していた時のことだった。当時の飯田伊三男校長が晶子の歌から「外郭をかねし大池小学の板の屋廊を雨ひたすかな」など10首を抜粋し、「大池の子」という看板を立てた。

 岩城校長が取り組み始めたのは15年で、校長として戻って来たことに縁を感じたという。校内の玄関に立つ晶子の「大池の子」の看板を思い出し、「子どもの教育に役立てたい」と考えた。

 狙いは三つある。晶子を通じて国語、社会科への関心を広げる▽母校を思い出すきっかけを作る▽10個全部言えることで子どもに自信を付けさせる−。

 18年3月現在で、延べ164人が暗唱に合格している。本年度の6年生は全員が言えるようになった。児童たちは昼休みなどに校長室を訪れ、岩城校長の前で暗唱する。10首言えると名前が廊下に掲示される。

 6年生で最初に合格したという佐々木藍さんは「先生に言われたのが始まりだった。覚えられたときは達成感があり、うれしかった」とほほ笑んだ。岩城校長は「子どもたちの励みになればと考えて始めた。これからも伝統として長く続いてほしい」と思いを語った。

 【写説】岩城校長(左)の前で暗唱のテストを受ける児童=大池小

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