身近な法律講座 97=【マンション4】原始規約に問題ある場合も(伊奈綜合法律事務所・伊奈誠司弁護士)

2019年04月15日

 区分所有法30条1項は、「建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項については、この法律に定めるほか、規約で定めることができる」としています。区分所有法に抵触しない範囲で、管理規約でマンションの管理や使用についての決まりごとを定めることができることになります。

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 管理規約は、区分所有者および議決権の4分の3以上の多数による集会の決議で、設定、変更、廃止できます。また区分所有者全員が同意すれば、集会を開かず、書面により決議することも可能です。そのため分譲マンションの場合、あらかじめ分譲会社等が管理規約案を作成し、分譲時に購入者全員から規約案に承諾する書面を取り付けることで規約を成立させることが一般的です。

 このように分譲会社等により案が作成され書面決議で成立した規約を原始規約といいますが、この原始規約がトラブルの原因となることがあります。マンションを購入する際には大量の書類にサインするため、規約案の内容をほとんど確認せず、署名押印してしまうことも多いでしょう。

 分譲会社や管理会社、元の地権者等の特定の区分所有者に有利な内容が規約案に盛り込まれていても、購入者が気付かずに規約が成立してしまう場合があります。そのような規約部分が、紛争の原因となったケースもあります。

 「マンションは管理を買え」といわれます。マンション購入時には、規約の内容が適正なものかもチェックすると良いでしょう。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)

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