梅まつり将棋大会観戦記 第1譜C級(上)

2019年02月10日

 ■菊地菜津子(熱海) □新妻明(静岡) 観戦記/石田豪成

 ・激震

 去年の暮れになって日将連熱海支部に激震が走った。菊地常夫七段(69歳)と藤間菜津子さん(34歳)が結婚したのである。世俗的な年の差婚の風評を乗り切ってのゴールインには、それなりのお覚悟があってのことである。お二人の船出に読者の皆さまの温かい拍手をお願い申し上げます。

     ◇……………………◇

 姓を改めた菊地菜津子さんの対局相手は、静岡の新妻明さんである。新婚の最初の対局相手が新妻さんとは、将棋の神様の粋なお計らいに驚くばかりである。組み合わせを人為的に決めたとしても、C級に新妻さんが参加していなければ、この組み合わせは実現しない。このことがまさに天の配剤として畏敬の念にかられるのである。

 1図は後手新妻さんが□5五歩と突きだした所である。この手に替えて□5五角と飛車取り香取りと角を打つ手もあったが、後手はそれを選ばなかった。しかし、この手が嵐を呼んだのである。何が菊地さんの琴線を動かしたのか、裂帛(れっぱく)の気合で■6一飛成と金を取る。新妻さんは驚いた様子で□同玉と龍を取る。そこで菊地さんは手をしならせて■3五金と飛車取りに打つ。菊地さんはこの手に賭けたのだ。結果として、飛車の交換だがどちらの陣形が飛車の打ち込みに強いのだろうか? 菊地さんは自信にあふれている。頬は紅潮して真剣そのものだ。一方の新妻さんはゆったりと構えて、中国風の表現で言う大人(たいじん)である。これから始まる飛車を打ち合っての乱戦に、どんな表情に変わるのか、観戦者の期待はふくらむ。

親睦試合

 伊東・熱海の親睦試合がスタートしたのは伊豆名人戦が創設された直後のことだった。それ以来交互に訪問し合って連綿と続いている。親睦試合だからといって、甘く指す人はいない。愛棋家の本能として盤に向かえば没頭してしまうからだ。季節は初夏。伊東の皆さま、お待ち申し上げています。

 【図版】1図(□5五歩まで)

 【図版】2図(■3五金まで)

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