身近な法律講座 85=【事業継承13】親族外承継デメリット解決を考える(伊奈綜合法律事務所・伊奈誠司弁護士)

2018年10月21日

さまざまな配慮で親族外承継のデメリットや負担を解決する
さまざまな配慮で親族外承継のデメリットや負担を解決する

 従業員らを後継者とする親族外承継のデメリットや負担を、現経営者や後継者が解決していく方法を考えましょう。

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 (1)贈与税には年額110万円までの基礎控除があります。1年間に、評価額の合計110万円以下の株式を贈与するのであれば、贈与税は課税されません。しかし、定期的な贈与と判断されると、年をまたいで一括して課税対象となるので、注意が必要です。

 (2)買取資金に充てるため、給与や役員報酬を増額すると、ほとんどの場合、所得税、住民税の負担が増加します。税負担が生活に影響しない程度に増額する必要があります。また報酬や給与が、職務の対価として相当といえる金額を超えると、贈与とみなされる可能性があるので注意が必要です。

 (3)中小企業では会社の借入金について多くの場合、金融機関から経営者が連帯保証を求められます。この経営者保証が、後継者候補が事業承継に躊躇[ちゅうちょ]する要因になりえます。現経営者の保証を残すなどし、後継者が保証しないで済むようにすべきです。

 (4)現経営者の親族が、親族外承継に反対している場合、会社を存続させるには後継者が必要であることを粘り強く説得し、理解を求めます。親族に経済的なメリットが残るようにすることも、理解を得られやすくする手段となります。

 (5)他の従業員や役員の嫉妬や反感には、現経営者が説得し、後継者の能力や適性を理解してもらいながら、徐々に権限移譲していくと良いでしょう。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)

 【写説】さまざまな配慮で親族外承継のデメリットや負担を解決する

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