寄稿=伊豆川奈に導かれて(12)―自然界のリニューアル 気遣いたい“心の再生”(山本文夫・伊東市川奈、小室山富士急別荘地

2017年11月14日

森の中で進む再生の力
森の中で進む再生の力

 地上には千年で7センチの土が積もるそうです。鉱物、動植物の死骸、火山の噴火物などが堆積するからです。小室山は噴火してから1万5千年たっているので、これまでに約1メートルの土が堆積していることになります。実際に花壇づくりのために山麓のやや平らなところを掘ると数十センチで岩に当たります。溶岩が噴出して固まった岩肌が時を経て、いま肥沃な土に覆われている。時間を短縮して考えると、噴火から土壌形成まで地球全体に大きなリニューアルの力が働いているといえるでしょう。

 話は変わりますが、伊東に移住してすぐに近隣の崖のような荒れ地を手に入れて、段々畑を作りました。山土と牛糞をふんだんに入れ、そこで野菜を育てました。地元の農家さんに「よい出来栄えだ」と褒めていただくほどでした。ところが6年目になってぱったりと野菜ができなくなりました。

 そこで1年半、野菜作りを一切やめました。その間に、センチュウを殺す植物を植えたり、マリーゴールドの花で土中の過剰な栄養分を吸収しました。そのさなかに旧約聖書の次の文章に気が付きました。

 「6年間あなたの畑に種を蒔(ま)き、収穫しなければならない。7年目は、地のまったき休みの安息、すなわち主の安息となる。あなたの畑に種を蒔いたり、ぶどう畑の枝をおろしたりしてはならない」

 さて1年半の後、畑を再開すると、野菜たちはめきめきと成長します。ここにもリニューアルの力が働いたわけです。数千年前の聖書の教えに驚きました。

 人の体の細胞は、日々速いスピードで入れ替わっているそうです。血液は4カ月、筋肉は2カ月で入れ替わる、脳細胞ですら1年で入れ替わるそうです。人体全体では、6、7年でリニューアルしているという説があります。私たちは年をとると体がどんどん劣化していくばかりのように考えますが、実は体の中では音を立てるような勢いで古い細胞から新しい細胞に入れ替わっています。そうであれば私たちは、年をとっても心のリニューアルに意を用いたいものです。

 【写説】森の中で進む再生の力

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