寄稿=伊豆川奈に導かれて(7)メガソーラー、世界の笑いものになる前に 大切な自然景観、生物環境(山本文夫・伊東市川奈、小

2017年10月03日

伊東市川奈の小室山から見える大型ソーラー
伊東市川奈の小室山から見える大型ソーラー

 この6月、ドイツ、オーストリア、チェコの三つの国を駆け足で見てきました。中欧に比べて日本は気温が高く、しかも雨量が3倍も多いので、植物が成長する勢いが格段に高く、種類も豊富です。さらに伊豆半島はプレートが衝突してできた半島だから、なおさら生物の多様な地域だということを実感してきました。

 過日、拙宅に宿泊したイタリア・リエティの青年たちと小室山に散策に行ったところ、飛んでいるハチやアブ、羽虫をとても怖がり、「イタリアにはこんなにたくさんの虫がいない」と騒いでいました。昆虫家が「伊豆には約200種類のカミキリムシがいる」というのも驚きです。私たちは多様な生物環境にいることを大切にしたいものです。

 ところでドイツは脱原発をいち早く決めていますが、今年の4月30日、全電力の85%を再生可能エネルギーが占めました。晴天、風に恵まれた日中のことですが、太陽光、風力そしてバイオマスの発電が貢献したわけです。そのドイツは発電のために森林を伐採した場合、6倍の面積の植林をすることや将来の廃止に備えて解体費の供託を義務付けているそうです。

 日本では「森を切って広大なメガソーラーを建設する計画が続々と進んでいるのですよ」と話すと、ドイツ人は「そんな馬鹿なこと」と口々に言います。ドイツやオランダでは自転車道路の路面や高速道路の遮音壁をソーラー発電に利用する実験が進んでいます。

 一方、森林国のオーストリアでは間伐材や残材を利用した木質バイオマスから得るエネルギーが全エネルギーの14%に達しています。最近、日本でも過疎化した山村で木質バイオマスのビジネス化が始まりました。

 原子力より安全だから、経済効率が良いからといってメガソーラーによって自然を破壊し、災害リスクが高まることを見過ごすわけにはいきません。自然景観が売り物の日本が、世界の笑いものになる前に、ぜひともエネルギー政策を見直してほしいものです。伊豆半島でも自然エネルギー問題が市民の大きな注目を集めている今こそ、木質バイオマスや地熱発電の検討を開始する良い機会ではないでしょうか。

 【写説】伊東市川奈の小室山から見える大型ソーラー

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