伊豆の今=伊東市介護予防支援事業 地域主体で居場所づくり

2017年07月07日

月1回の活動で日本舞踊を観賞する参加者=八幡野の伊豆高原絵本の家
月1回の活動で日本舞踊を観賞する参加者=八幡野の伊豆高原絵本の家

 ■高齢者の外出機会創出へ さらなる活動団体増加に期待

 伊東市は、地域が主体となって高齢者の居場所づくりに取り組む「地域介護予防活動支援事業」を実施している。2015年度にわずか1団体だった地域主体の活動は、16、17年度で17団体に増えた。市は「お年寄りが気軽に利用できるよう、各地域に活動団体ができてほしい」とさらに増加するよう願っている。

 高齢者の外出機会を増やす地域住民が主体となった継続的な居場所づくりを支援する事業。市から委託を受けた団体は、高齢者の介護予防と認知症予防の体操やレクリエーション、健康的な生活に役立つ講座などに取り組む。

 活動団体が増えた理由として、市高齢者福祉課は、地域包括支援センターが各地域で掘り起こしに力を入れたことや、これまで活動していたグループが内容を見直して申請したことなどを挙げる。同事業については「地域包括支援センター主体でなく、自主的に運営することで継続性が増す」と考える。

 市によると、17団体のほとんどは地域住民有志が運営し、一部が福祉団体で、利用者は平均10~15人という。住民同士のつながりが薄いといわれる別荘地住民や移住者が中心に取り組んでいるケースも多い。

 八幡野のNPO法人アートの里伊豆高原絵本の家(中込尚子代表)は本年度、「ハーイ!こんにちは」と題した活動をスタートした。月1回の開催で、近隣の高齢者ら約20人が参加。ストレッチ体操、能管や尺八の演奏を聴きながらの朗読会、マジックショーやフラダンスショー観賞などを繰り広げ、参加者同士の楽しそうな笑い声が響く。

 初回から参加している東道子さん(80)=八幡野=は「近所の人とあまり交流がなかったが、参加者とおしゃべりができて楽しい」、上村幸一さん(69)=同=は「さまざまな活動に刺激を受けている」、70代の福田敏子さん=池=は「高齢者の外出機会につながりとても良い活動」と話す。同NPO事務局長の田中清作さんは「仲間との触れ合いが健康に一番良いと思うので、楽しい時間を過ごしてほしい」と参加を呼び掛ける。

 高齢化は全国的な問題だが、伊豆地域は深刻さを増している。県が発表した市町別の総人口に占める65歳以上の人口割合を示す高齢化率(4月1日現在)で、2位を除き伊豆の市町が上位10位までを占めた。伊東市も前年比1・0ポイント高の40・2%となり、初めて40%の大台に乗った。

 国は、高齢社会白書で高齢者の社会的孤立が深刻している現状を指摘。生きがいを持ち生き生きと過ごすことができる社会をつくるために、居場所の必要性を挙げている。

 市高齢者福祉課の担当者は「居場所は外出機会の創出だけでなく、地域の助け合いの場になる。(地域介護予防活動支援事業を)高齢者の介護予防につなげたい」と期待する。

(本社・杉本佳洋記者)

 【写説】月1回の活動で日本舞踊を観賞する参加者=八幡野の伊豆高原絵本の家

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