南伊豆町長選 課題探る〈下〉―CCRC

2017年04月19日

CCRC事業の拠点となる共立湊病院跡地。今後5年間でサ高住や交流棟を建設する=南伊豆町湊
CCRC事業の拠点となる共立湊病院跡地。今後5年間でサ高住や交流棟を建設する=南伊豆町湊

 ■若者呼び全国モデルに 人材不足、見直し迫る

 南伊豆町は共立湊病院跡地を中心に「CCRC(継続介護付き退職者向けコミュニティー)」事業を進めている。現職・梅本和熙氏(69)は「全国のモデルになる」と強力に推進。一方の新人・岡部克仁氏(54)は介護人材不足や津波浸水域の立地を理由に見直しを迫る。計画期間は2017~21年度の5年間で、町が1月に示した概算総事業費は24億1900万円。7割以上は国庫補助や民間資本で、町一般財源は6億1600万円。

 事業はこの1年間で様変わりした。当初想定した都市部のアクティブシニア(元気な高齢者)移住に加え、若者移住やサテライトオフィス設置、全町的な生涯学習の推進などが盛り込まれ、湊だけにとどまらない大型事業となった。

 CCRCは元気な高齢者を集めて健康に過ごせる共同体を整備する考え方で米国発祥。日本では「生涯活躍のまち」の名で国が推進する。同町は人口増などを見込み16年4月、推進協議会(大原一興会長)を設置した。

 11月の中間報告で事業名を「ミナミイズ温泉大学(仮)」とした。ハード面ではサポート付き高齢者住宅(サ高住)や若者を中心とした多世代向け住宅など約100戸を建設。ソフト面では町の魅力を高めるため、町内全域で生涯学習活動を展開する。

    ◇

 岡部氏は「今でさえ介護人材は不足している。事業が始まると南伊豆の高齢者を介護する人がいなくなる」と慎重な構え。立地についても「跡地は津波浸水域内で不安。かつて海軍病院もあり医療廃棄物など地下から何が出るか分からない」と指摘し、「跡地はグラウンドなどのスポーツ施設がいい。合宿誘致につながる」と語る。

 梅本氏は「協議の中で、都市部から若者を呼び込めるよう形を変えた。高齢者移住だけではない」と一変した計画に自信を見せる。介護人材不足について「サ高住は基本的に介護職員は不要」、津波対策は「サ高住は元気な人が住む場所で歩いて逃げられる。避難路は確保する」とし、「町の財政は厳しい。病院跡地再開発は外部出資がなければ実現しない」と事業費の大半を補助金などで賄えるCCRCを現在地で推し進める。

 【写説】CCRC事業の拠点となる共立湊病院跡地。今後5年間でサ高住や交流棟を建設する=南伊豆町湊

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