東海自動車創立100年(3)=「リンガーベル号」長蛇の列 メキシコ風レトロ調バス

2017年02月17日

1989年に運行を開始したレトロ調バス「リンガーベル号」
1989年に運行を開始したレトロ調バス「リンガーベル号」

 ■特殊構造 高度な運転技術必要

 日本がバブル景気に沸く1989(平成元)年8月、東海自動車は伊東市内で「リンガーベル号」の運行を始めた。メキシコを走っていたストリートカーをモチーフに製作されたレトロ調バス。伊豆シャボテン(動物)公園、伊豆海洋公園といった観光スポットを巡るシャトルバスとして大いに人気を集めた。伊豆観光の往時を華やかに彩った存在感抜群の車両だ。

 全国でも珍しい色鮮やかなメキシコ風レトロバス。特に導入直後は大人気で、順番待ちの観光客が長蛇の列をつくった。リンガーベルに乗るため遠方から来る観光客も多かったという。

 伊豆東海バス伊東営業所運行主任の売井坂好見さん(67)は、リンガーベルの運転経験がある現役ベテランドライバー。売井坂さんによると、リンガーベルはエンジンが車両の中央にある特殊な構造で運転が難しく、高度なテクニックが要求された。全国のバス業界内でも注目の的で、九州などから視察に来る同業者もいた。「一度に(満員の)60人が乗ったときは(パワーステアリングでないため)ハンドルが非常に重くなった。道幅の狭いカーブを曲がるのに苦労した。今では考えられないような大勢の人を乗せた。大変だったが楽しかった」と振り返る。

 【写説】1989年に運行を開始したレトロ調バス「リンガーベル号」

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