1面コラム 潮の響=漁港・魚市場周辺、もっと利活用を

2019年05月16日

 「津々浦々」という言葉がある。「あちらこちら」や「全国いたるところ」を表す熟語だが、元々「津」は「港」、「浦」は「入り江」や「海岸」を意味する。津や浦は古くから“天然の良港”として栄えたところも多く、そうした大小の漁港が県内に49、うち伊豆地区には37もある

 ▼平成の30年間、観光スポットとして急浮上したのが漁港・魚市場や周辺だ。東京都中央区の築地市場や北海道函館市の朝市などの人気が地方に波及した。近隣でも神奈川県小田原市の早川漁港、静岡市清水区の河岸の市、由比漁港などはとてもにぎわっている

 ▼ところが伊豆地区37漁港のうち観光スポットになっているのは、食堂街や直売所、水族館などが立ち並ぶ沼津市の沼津港や、道の駅と一体化した下田市の魚市場、直売所がオープンした東伊豆町の稲取港、食堂街が人気の熱海市の初島港ぐらいか

 ▼伊東市がこのほどまとめた観光客実態調査報告書によると、観光客が求めるベスト3は温泉、自然景観と食事。新鮮な海の幸を求めて訪れる人は多い。他の海沿い市町でも同様だろう

 ▼街で「魚市場はどこですか」と聞かれることがある。食を求めて漁港・魚市場を目指す観光客は多いのに、実にもったいない。

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