1面コラム 潮の響=伝え続ける大切さ

2019年02月06日

 日本から1万2千キロ近く離れた人口約1200万人のアフリカの小国、ルワンダ。1994年、ベルギーの植民地政策による民族紛争が原因で起きた大虐殺は100万人の命を奪い、80万人が手足に障害を負った

 ▼国の復興に向け、97年から現地で義肢作りを続けるルダシングワ真美さんが先日、夫のガテラさんとともに縁あって伊東市内で講演した。夫妻は1年のうち日本に3カ月滞在し、寄付を募ったり、ルワンダの現状、義肢作りなどについて講演したりしているという

 ▼ガテラさんは講演の中で、毎年4月、国内で虐殺の歴史を思い起こす行動をしていると紹介した。4月は虐殺のあった月。「こうした悲劇を二度と起こさないよう若者に伝えている」と説明した。7日から1週間は「国を挙げて喪に服す」とも述べた

 ▼民族紛争がない日本でも、第2次世界大戦や地震、台風などで多くの尊い命が失われた。広島と長崎に原爆が投下された8月6日と9日、終戦の15日、阪神淡路大震災の1月17日、東日本大震災の3月11日などは決して忘れてはならない日だ

 ▼同時に、不幸な中で得た教訓を後世へ伝えていく責務がある。真美さんが言った「話さないと忘れられてしまう」の言葉は重い。

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