1面コラム 潮の響=椿とジオの伊豆大島

2019年01月19日

 伊豆大島は、伊豆で最も近い東伊豆町稲取の南東約25キロの海上に浮かぶ。晴れた日には、東海岸から元町の街並みを肉眼で望むほど近いが、今は毎日運航航路が熱海だけになったこともあり、近くて遠い島になった

 ▼27日に開幕する「椿まつり」(~3月24日)は、島を訪ねる絶好の機会だ。期間中、伊東と稲取から季節航路が開設される上、割引料金となる。島全体に約300万本のヤブツバキが自生し、大島公園には千種を超える園芸種がある

 ▼ツバキばかりでなく、火山が造った雄大な島の自然も魅力的だ。伊豆大島は日本ジオパークの一つで、荒涼とした大地が広がる三原山周辺をはじめ、島全体に89のジオサイトが点在する

 ▼1986年、大規模な割れ目噴火が発生。全島民1万人が島外に避難し、伊豆東海岸の自治体も多数を受け入れた。まるで島全体が炎に包まれたかのように、夜間、真っ赤に染まった噴火の驚異を鮮明に覚えている

 ▼先日、椿まつりPRのため下田市を訪ねた大島町の三辻利弘町長は「伊豆とは親戚のような関係」と親しみを込めて話した。高速船で熱海から45分、伊東と稲取から30分。日帰りでも十分楽しめる。この機会に、海をはさんだ隣人と交流を深めたい。

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