1面コラム 潮の響=何げない一瞬

2018年11月06日

 日本写真界の巨匠で「スナップ撮影の名手」と呼ばれた木村伊兵衛(1901~74年)の未発表とみられる白黒プリント作品が43点見つかったと、毎日新聞が報じた。木村は雑誌などの印刷物を作品発表の場として考え、掲載されるとネガを焼却することが多く、珍しいそうだ

 ▼作品は神田古書店街初のオークションに出品されたが、その下見があった日、東京の会場に行った。印画紙にプリントされた作品は60~70年代に上野や浅草、銀座などで撮影されたようだ

 ▼生のプリントを目の当たりにし気持ちの高ぶりを抑えつつ、街角の何げない一瞬を切り取る巧みな構図や、被写体の人物の表情などの捉え方に改めて引かれた。関係者が発表された作品と比較し説明してくれたが、オークション価格の設定範囲がとても手の届かぬものだったので諦めた

 ▼写真で見せる企画として伊豆新聞、熱海新聞で「フィルムカメラで捉えた昭和から平成の伊豆」、伊豆日日新聞で「昭和の田方」を連載している。そこには木村が残した作品同様、伊豆の人々の生き生きとした表情がある。時代を物語る記録だろう

 ▼伊豆のローカル紙として日々の出来事を報道し「記録」することの責務を改めて考えた。

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