1面コラム 潮の響=下田開国博物館の創設者の思い

2018年11月03日

 幕末開港の舞台となった下田市は、全国に名を知られる歴史の町である。ペリー、プチャーチン、吉田松陰など約2千点の資料を収蔵し、歴史の町の中核を担う下田開国博物館は、33年前の「文化の日」に開館した

 ▼創設者は、下田の老舗酒店主・志田長美さん(1933~92年)。生涯の夢として私財を投じて建設し、その思いは母校の早稲田大学報に寄せた手記に垣間見ることができる

 ▼「開国の歴史にまつわる多くの資料が下田に残っているが、百余年を経て人々の記憶も風化し、当時を偲ぶ資料も失われつつある。これらを一堂に集め、日本開国の資料館をつくりたい」

 ▼こうして当時の資料や遺品を有する旧家を訪ね、1点ずつ集めていく苦労の日々が始まった。そして、郷土誌「黒船」を主宰し、町長も務めた森一さんのコレクションを継承することができ、長年の夢が実現する

 ▼今年は明治維新150年で、同館は企画展「維新の始まりは黒船来航・下田開港から」を開催している。開館記念日のきょう3日、入館料を半額(賀茂地区の小・中・高校生と同伴の保護者は4日まで無料)とし、その場で地場産品などが当たるくじを実施する。ぜひ足を運び、開国の歴史に触れてほしい。

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