1面コラム 潮の響=宿泊税

2018年09月07日

 任期満了に伴う熱海市長選で現職の斉藤栄氏が無投票で4選を果たした。3期12年の実績と市政運営の安定感に加え、市内経済の良好な景況感の追い風を受けた斉藤氏に真っ向勝負を挑む対抗馬はなく、市民も続投を容認する結果となった

 ▼斉藤氏が4期目の公約に掲げたのが法定外目的税「宿泊税」の導入だ。財政事情が厳しさを増す中で新たな財源として創設し、全額を観光財源に充当する。観光経済の活性化を図り、増えた税収を子育て支援、教育、福祉に回すとしている

 ▼対して、宿泊客に直接負担を求めることになる旅館・ホテル関係者の多くは難色を示す。熱海温泉ホテル旅館組合のある役員は「観光客に応分の負担を求めるのであれば、日帰り客からも徴収すべき」「宿泊客のV字回復は施設個々の経営努力と、互いに切磋琢磨[せっさたくま]した結果」と語り、そうした努力に水を差す恐れがあると主張する

 ▼国内では東京都と大阪府が宿泊税を導入し、京都市や金沢市が準備を進めている。いずれも大都市で、日本トップクラスの観光地である

 ▼人口が4万人に満たない熱海の宿泊税導入は野心的だ。行政と民間それぞれに顔が見え、声が聞こえる関係にある両者の腹を割った話し合いに注目したい。

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