1面コラム 潮の響=「防災の日」

2018年09月01日

 およそ100~150年周期で起こるとされる南海トラフ地震。前回は164年前1854年の「安政の大地震」だった。この時の様子を、下田港に停泊していた露艦「ディアナ号」の乗組員モジャイスキーが記録している

 ▼その絵には、海の底がのぞき、その向こうで木の葉のように翻弄[ほんろう]されるディアナ号が描かれている。多少の誇張があるのではと思っていたが、東日本大震災の大津波を目の当たりにし、そうではないことを理解した

 ▼県がまとめた南海トラフ地震の第4次被害想定によると、賀茂地区では約1万7千人、人口の23%が死亡する。県全体の死亡率3%と比べ極めて高い。高齢化率が高く、津波浸水区域内に人口が集中しているため、「逃げ遅れ」による死者が懸念される

 ▼あくまでも最悪の想定で、被害を軽減することは可能。県賀茂地域局の塩崎弘典・危機管理監は「最初に逃げる避難地と避難路を確認しておくことや、高齢者などの災害弱者を誰が助けるのか決めておくことが大切。訓練を重ね、防災意識を高く持ち続けることが重要」と指摘する

 ▼きょうは「防災の日」。全国各地で防災訓練が繰り広げられる。近づくXデーに備え、緊張感を持って取り組みたい。

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