1面コラム 潮の響=大阪万博で夢見た50年後の未来

2018年07月02日

 小学生だった1970年、新幹線に初めて乗って出掛けた大阪万博で、今でも記憶に残る展示館[パビリオン]がある。三菱グループが出展した「三菱未来館」で、技術を駆使した映像などで50年後の日本が描かれていた

 ▼館内のほぼ全てをエスカレーターや動く歩道で巡る仕掛けに驚いたが、展示も興味深かった。未来の生活では「壁掛けテレビ」「電子頭脳」「自動化されたハイウエー」などがあり、半世紀後の現代、技術の進歩で実現したものも多い

 ▼しかし「海底都市」は夢のまま、「海中牧場」も実現していない。超巨大台風の制圧など「気象コントロール」は実現どころか、現代でも自然の猛威の前で人間はなすすべがない。むしろ開発という名の自然破壊が進んだため、大災害のリスクは高まっているのかもしれない

 ▼伊東市八幡野の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)建設計画は、事業者の林地開発申請に対し許可するか否かの判断を、川勝平太知事は今週中にも示す見通し。地元住民の反対運動が展開され、市・住民−事業者の全面対決となった問題は大きなヤマ場を迎える

 ▼半世紀前に夢見た地球の営みを制御する未来は実現しないが、豊かな自然を守り次世代に引き継ぐのは、われわれの務めだ。

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