1面コラム 潮の響=思いをつなぐ防災防災まちづくり

2018年05月22日

 岩手県陸前高田市にゆかりの歌手らが1フレーズずつ歌いつなぎ、県立熱海高のボランティア部員は手話で順に歌詞を表した。サビに入ると来場者も歌声を重ねた。東日本大震災の復興支援を目的に先日、熱海市内で開かれた音楽・防災イベント「タカタ・フェスタin熱海」は、公式テーマソング「つむぎ」の大合唱で締めくくった

 ▼伴奏には津波で生じた流木や「奇跡の一本松」の木片で作られた「津波バイオリン」も加わった。国内外の演奏家が弾き継ぐプロジェクトが進行中で、これまでに13カ国で1300回以上の演奏会を重ねたと聞いた

 ▼海辺の町に震災の教訓を伝えたい―と考えた陸前高田の有志に応えて2013年に始まったフェスタは今年、一区切りをつけた。実行委員会の茶田勉代表は「たくさんのご縁をいただき、人とつながることで続けることができた」と振り返った

 ▼歌い継ぎ、弾き継ぎ、思いをつないだフェスタは幕を閉じるが茶田代表は「ここからが本当のスタート。ご縁を大切に、被災者に思いを寄せながら自分にできることを考えたい」

 ▼形を変えても人とのつながりは続く。震災を忘れず、災害に備える―。その思いをつなぎ防災まちづくりを進めたい。

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