1面コラム 潮の響=大日如来座像と蓮台寺の謎

2018年04月07日

 下田市の蓮台寺地区といえば、伊豆急の駅名にも使われ、知らない人は少ないだろう。下田温泉発祥の静かな温泉場で、幕末には吉田松陰が黒船密航の機会をうかがいながら持病の皮膚病を癒やしたことでも知られる

 ▼しかし、地名の由来となった「蓮台寺」という寺院は現在、存在しない。江戸時代の1800年に秋山富南がまとめた「豆州志稿」には、鎌倉時代の承久年間(1219~21年)に廃寺になったとある。寺院の場所や、なぜ廃寺になったのか、謎のまま

 ▼その本尊と伝わるのが、同地区内・天神神社に祭られている国指定重要文化財「大日如来座像」だ。市指定文化財「四天王立像」とともに、地域住民が代々大切に守ってきた

 ▼いずれも傷みが激しかったため、蓮台寺区では補助金と住民の寄付金を原資に修復事業に乗り出した。大日如来座像に続き今春、四天王立像の修復を終えた。収蔵庫も建て替え「蓮台寺しだれ桃の里まつり」に合わせ、8日まで特別公開している

 ▼蓮台寺があった場所については、天神神社周辺の森、旧下田街道沿いの藤原峠周辺など諸説あるが、真実は大日如来座像のみが知っている。拝観した際“大日さん”にこっそり尋ねてみたが、教えてはもらえなかった。

各地の最新の写真
伊東
“旅立ちの支度”作業に見入る 伊東「さとみ」が湯かんの儀実演
下田
成長誓い、12人入団 みどりの少年団―松崎・牛原山
中伊豆
花、野菜の苗人気 きょうまで、函南みどりまつり―役場駐車場
熱海
来月12、13日にタカタ・フェス 震災復興支援―熱海

最新写真特集