1面コラム 潮の響=高崎市の「絶メシリスト」

2018年03月19日

 「絶メシ」−。インパクトのある言葉である。長年地元で愛されてきたが、後継者がないなどの理由で“絶滅危機”にある古き良き大衆食堂の味のこと。ネットで見つけた上毛新聞(群馬県)の記事にあった

 ▼ネーミングしたのは同県高崎市で、昨年9月に情報サイト「絶メシリスト」を立ち上げ、隠れた同市の魅力として老舗食堂と味を紹介している

 ▼サイト内の「絶メシリストとは」を開くと、「食えなくなっても知らねえよ~」の見出しと趣旨、トップページには和洋中華など29店を、看板料理とともに店主の写真付きで掲載している。高齢の店主が多く“絶滅危機”が大げさじゃないことが分かる。サイトが注目されて各店は大繁盛しており、店舗継承の動きもあるという

 ▼伊豆地区でも海鮮など特産以外の料理で「有名人が愛した○○の△△」やB級グルメが人気を集めることはあるが、大衆食堂の料理を観光資源に−という発想はないだろう。仕掛け人である高崎市長のセンスに脱帽だ

 ▼自分の周囲にも閉店してしまった飲食店は多く、家庭の食卓から消えた郷土料理も含め、懐かしい「あの味」を食べたくなることがある。「絶メシ」のようなアイデアがあれば、店や味を守れたのかもしれない。

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