1面コラム 潮の響=人口減少と商店街問題

2018年02月12日

 鶏が先か、卵が先か−。先にできたのは鶏か卵か、という誰もが一度は耳にしたことがある問い。哲学者にとっては、生命と世界がどう始まったか−に行き着き、長くジレンマに陥らせた疑問という。人口減少と商店街の問題も似た一面があるように見える

 ▼高校卒業生の多くは大学などに進学するが、卒業後にUターンする若者は少数だ。若者が減り人口が減少すれば、街の活力も低下し、店の後継者は減る。活力低下でさらにUターンが減り、シャッター通りが増える

 ▼商店街の問題は、東京でもあるという。品川区出身の熱海市のエービズ・チーフアドバイザー山崎浩平さんが本紙11日付「伊豆路」に書いていた。「同級生のおもちゃ屋や飲食店は閉店し、親戚の呉服屋もなく、たい焼きと言えばこの店という老舗も数年前に駅前再開発の波にのみ込まれ…」

 ▼地方とは事情が違うが、店の経営継続がリスクとなっているのは一緒。「都内でも個店の後継者不在という問題は大きな課題」

 ▼今は「比較の時代」。地方でも激しい競争にさらされる。山崎さんは、老舗を残すことが「地域の独自性を保つためには不可欠」と言う。人口減と商店街の衰退、どちらが先かより、悪循環を断ち切りたい。

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