1面コラム 潮の響=2年連続の“歴史的不漁”

2018年02月07日

 先日、スーパーで伊東港水揚げのイカの値段に驚いた。1パイが500~600円もしたため、伸ばした手を引っ込めた。そんな話を漁業者にしたら「千円する時もあるよ」との返事にまた驚いた

 ▼いとう漁協がまとめた2017年の伊東魚市場の水揚げは、2年続けての“歴史的不漁”だった。全国的に不漁とされるイカ類は62トンにとどまり、前年より4割も水揚げを減らした。イカに限らず、海水温の上昇や黒潮の大蛇行、大型船による効率的な漁法−などが要因という

 ▼水揚げの主力は伊豆東海岸の定置網で、漁獲量は潮流や海水温の変化に大きく左右される。沿岸に設置されているため、魚が回遊してくる前に大量捕獲されてしまえば、水揚げに影響が出るのは避けられない

 ▼過去のデータを調べてみた。13年はスルメイカが記録的な豊漁で、1月だけで昨年1年間の6倍に当たる357トンの水揚げがあった。わずか4年前のことである

 ▼水産物は伊豆が誇る魅力の一つ。不漁による高値が続けば、観光客への提供はもちろん、住民も手が出ない代物になってしまう。海はつながっている。伊豆、日本の枠組みを超え、海に面した国々が沿岸漁業の今後を考え、施策を講じる必要がある。

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