1面コラム 潮の響=希望の道への期待感高まる

2017年12月16日

 古来、天城越えは難所であった。老中松平定信、滝沢馬琴、川路聖謨など数々の人々がその苦労を記している。このうち、ハリスに随行した通訳・ヒュースケンの日記(1857年11月24日)を紹介する

 ▼―今朝、天城越えに出発。深い地溝の上の険しい道を登った。所々、岩を階段のように刻んだ所がある。ほとんど垂直の崖に路がついているからである。路幅は4人並んで歩けないほど狭く、曲がり角は鋭角的で…

 ▼伊豆の山々を越えながら、日本人がアメリカ人のために下田港を選んだのは、島よりももっと日本に近寄りがたい一片の土地を与えるためであったことが分かった。下田と日本の他の地方との間に横たわる天険は、大規模な陸上交通を不可能にしている―

 ▼その後、1905(明治38)年に天城山隧道、1970(昭和45)年に新天城トンネル、1981(昭和56)年に七滝ループ橋が完成。徒歩で越えていた時代とは隔世の感はあるが、今も北伊豆と南伊豆を隔てる大きな壁であることに変わりない

 ▼13日に伊豆縦貫自動車道の天城越えルートが決まった。南伊豆の人々にとって縦貫道は産業振興、救急医療、災害時の救援ルートなど希望の道である。あらためて一日も早い開通を願う。

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