1面コラム 潮の響=懸念される読解力

2017年12月05日

 読書に適した三つの余暇があるそうだ。一年のうちでは冬、一日のうちでは夜、もう一つは雨降り。新明解・故事ことわざ辞典(三省堂)の「読書三余」にあった。なるほどと納得できる「余暇」だ

 ▼主語と述語の関係といった「係り受け」など、文章の基本的な構造を理解できていない中高生が多くいるとみられる―という記事を静岡新聞で読んだ。国立情報学研究所の研究チームが調査して分かったという

 ▼読書量やスマートフォンの利用時間などとの明らかな相関は見られなかったようだが、読解力がないとしたら、どの教科にも影響するだろう。記事は、社会生活を送る際に「大きな影響が出る」と懸念している。もちろん全ての中高生が該当するわけではないが、スマホから離れ、読書する時間も必要だ

 ▼読書といえば、書評合戦の全国大会「全国高校ビブリオバトル2014」で、日大三島高2年(当時)の中村朱里さんが初代王者になったのが記憶に新しい。「三余」を有効活用したことだろう

 ▼慌ただしい師走だが、冬休みに多くの活字に親しんでほしい。「読書三到」の故事もある。目でよく見、口に出して読み、心を集中して読む。真意を理解する大切な心得という。

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