1面コラム 潮の響=シミュレーション

2017年11月05日

 競輪は9人の選手(7人の場合もある)が1周333メートルから500メートルのバンク(競輪場で異なる)を何周か走って着順を競うレースだ

 ▼風圧を避けるために数人でラインを組んで楕円形のバンクを走るので、着順が脚力通りにならないことも多い。個々の選手の力量はもちろん、どのラインが先に仕掛けるか、ラインを組む選手同士の結び付きの強さはどうかなど勝敗を分ける要素は無限だ

 ▼ファンは自分なりにレースの展開をシミュレーションして車券を買う。その通りにレースが進めばいいが、思惑が外れて「なぜあそこで行かないんだ」と嘆くこともままある

 ▼結果を分析・予測するというこの行為、医学の世界でも注目されているという。日本医学シミュレーション学会会長で静岡医療センター統括診療部長の小沢章子さんは「医師や看護師にとって先のことをイメージすることは欠かせない。想像にとどまらず妄想さえも大切なことと言える」と話していた

 ▼同学会は来年、沼津市で学術集会を開く。研究発表などのほか沼津港深海水族館の見学も予定しているという。どうせなら伊東温泉競輪場にも足を運んでもらえないだろうか。想像力、妄想力を鍛えるのに競輪は最適だと思うのだが。

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