旧日向別邸、近く大規模修理着手 熱海市、タウト設計地下室など

熱海版 2019年06月11日

近く大規模な保存・修理工事に着手する旧日向別邸のタウトが設計した地下室=春日町
近く大規模な保存・修理工事に着手する旧日向別邸のタウトが設計した地下室=春日町

 ■漏水対策や上屋耐震化など

 熱海市は近く、市の文化施設で国の重要文化財である「旧日向別邸」(春日町)の大規模保存・修理工事に着手する。ドイツ人建築家ブルーノ・タウト(1880~1938年)が設計した地下室の漏水対策や内装修繕、上屋の耐震化などを行う予定で、完了は2021年9月を予定している。

 建築から80年以上経過し、雨漏りや各部の傷みが著しく、文化庁の指導を受けながら実施する。計画では上屋を解体して部材を修理・活用した上で耐震性能を高めて再建築する。地下室については構造体修理に加え、タウトの意匠を守りながら内装を修理する。総事業費は設計監理費を含め約2億9900万円。国が2分の1、県が6分の1を補助する。市議会6月定例会で請負契約締結の議決を得て7月中に着工する。

 公開の再開は21年秋以降。その間、文化庁の指導で年に1回工事現場を公開する。

 市生涯学習課の担当者は「旧日向別邸は本市だけのものではなく世界の宝であり、後世にしっかり伝えていける保存、修理に努めたい」と話した。

 実業家日向利兵衛の別荘として建設された同別邸は、東京・銀座の服部時計店などで知られる建築家渡辺仁が設計を担当した木造2階建て上屋が1934年に完成。2年後、鉄筋コンクリート造りの地階に、ベルリンの住宅群がユネスコ世界遺産に指定されているタウトが手掛けた地下室が加わった。国内に現存する唯一のタウト設計の建築物でもある。和洋折衷の室内は造作材として竹を生かすなど、意匠を凝らした造りとなっている。

 【写説】近く大規模な保存・修理工事に着手する旧日向別邸のタウトが設計した地下室=熱海市春日町

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