熱海市変えた「平成の30年」 人口2割減、高齢化率3倍に

熱海版 2019年04月18日

平成の30年で人口は2割超減少し、高齢化率は3倍となった熱海市。令和時代の幕開けと同時に任期がスタートする市議15人が市の新時代をどう描き出すのか、市民が注目する
平成の30年で人口は2割超減少し、高齢化率は3倍となった熱海市。令和時代の幕開けと同時に任期がスタートする市議15人が市の新時代をどう描き出すのか、市民が注目する

 ■宿泊業界の人手不足、市の財政危機など「問題、課題は山積」

 任期満了に伴う熱海市議選は終盤戦に突入した。平成最後の改選で、新市議15人の任期がスタートするのは「令和時代」幕開けとなる5月1日。バブル経済の崩壊と観光の長期低迷を経たその後のV字回復、市の財政危機宣言、急速な少子高齢化と人口減少など、平成元年と30年の2時点に絞って各種データを抽出し、市勢を大きく変えた「平成の30年」を振り返る。

 住民基本台帳に基づく2月末現在の同市の人口は3万7084人。4万8159人だった元年と比較して23%減少し、市勢低迷の最大要因となっている。人口千人当たりの出生数は8・4人から3・3人、年間出生数は3分の1の123人となり、現在8校ある小学校の再編統合は避けて通れない問題だ。高齢化率は年間1%ずつ上がり、16%から県内市部トップの46%に達した。高齢化に伴い生産年齢人口は半減し、基幹産業である宿泊業界は現在深刻な人手不足に陥っている。

 行政関係では市税収入が減少。半減した生産年齢人口が大きく影響し、個人市民税は3割目減りした。高齢者人口の増加で扶助費と特別会計への操出金を合わせた社会保障費は11億円から52億円と5倍に増大した。2006年の「財政危機宣言」で職員削減、組織のスリム化が図られてきた一方で行政需要は年々増大し、行財政の一層の効率化・合理化が迫られている。

 市民生活と経済関係では、景気低迷とデフレで市民一人当たりの年間所得が146万円から152万円と微増にとどまった。農林水産業に従事する第1次産業の就業人口は804人から265人と3分の1に減少。製造や建設の第2次も半減し、逆に観光サービス・小売りなどの第3次の構成比率は82%から85%に高まった。宿泊客数は東日本大震災のあった2011年の246万人を底にV字回復し、30年は309万人と4年連続で300万の大台を維持したが、元年当時の416万人と比較し、回復はまだ道半ばとなっている。

 市経営企画部の小林太次長は平成の30年間を振り返って「本市は最悪期を脱し、全体としては良い方向に向かっているが、個々のデータが示す通り問題、課題は山積している。市民サービスのレベルを落とさず、事業の優先順位を決め、必要であれば切り捨てる、そんな行政運営が必要になっている」との見方を示す。市議一人一人も平成を総括し、熱海の新時代をどう描くのか、明確なビジョンの提示が求められている。

 【写説】平成の30年で人口は2割超減少し、高齢化率は3倍となった熱海市。令和時代の幕開けと同時に任期がスタートする市議15人が市の新時代をどう描き出すのか、市民が注目する

各地の最新の写真
伊東
伊東海水浴場運営協 来月、事故防止へ会合―総会で稲葉会長再任
下田
下田高男子バレー東部V 25日から県大会「優勝し全国出場を」
中伊豆
伊豆市議会が報告会 一般会計予算概要を説明
熱海
人形で胸骨圧迫実践 本年度初の救命講習会―熱海市消防本部

最新写真特集