中張窪石丁場跡、保存活用計画作成へ 2カ年かけ熱海市教委

熱海版 2018年07月05日

「羽柴右近」の刻印が刻まれた石。市教委は史跡の価値を高める保存活用計画策定に着手した=下多賀の江戸城石垣石丁場跡
「羽柴右近」の刻印が刻まれた石。市教委は史跡の価値を高める保存活用計画策定に着手した=下多賀の江戸城石垣石丁場跡

 ■専門家迎え委員会 

 熱海市教育委員会は本年度、下多賀の国指定史跡「江戸城石垣石丁場跡」(中張窪石丁場跡)の保存活用計画作成に着手する。考古学や民俗学などの専門家を迎えた同史跡調査・整備委員会が中心となって2カ年かけて策定。その後、全体整備計画、実施計画を経て現地整備を行う構想で、遊歩道なども含めて整備計画を検討する。

 標高371メートルの通称・大久保山、中張窪山の東側山腹に広がる同史跡は江戸時代初期、江戸城の石垣整備に使う石材が数多く切り出された遺跡。一帯には「羽柴右近」「有馬玄蕃」など作業に携わった大名の名や、工程や検査の印と見られる記号が刻まれた77点を含む数百の石材が点在している。遺跡は2016年3月、伊東市宇佐美、小田原市早川の石丁場跡とともに国指定史跡となった。

 現地では02年4月に結成された「中張窪石丁場遺跡を保存する会」が保護に努めている。だが、山深い場所であるために国の史跡登録後も訪れる人はほとんどなく、保存と活用の検討が必要と判断した市教委が国の補助を受けて同計画作成に着手。大学や国立歴史民俗博物館、奈良国立博物館の考古学や民俗学、造園の専門家、同保存会や地元区の関係者でつくる同史跡調査・整備委員会を立ち上げ、検討に乗り出した。

 計画内容は白紙だが、遺跡を守りつつ、間近で石丁場を見学できるような周辺整備が課題になるという。

 市教委の担当者は「10年単位で進められる計画になるだろう。保護に努める地域の思いを大切にしながら遺跡をどう保存し、活用できるか検討したい」と話した。

 【写説】「羽柴右近」の刻印が刻まれた石。市教委は史跡の価値を高める保存活用計画策定に着手した=熱海市下多賀の江戸城石垣石丁場跡

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