現代語で「熱海海岸の場」 宗片さん、金色夜叉題材に新作能

熱海版 2017年10月13日

新作能「貫一・お宮」の謡を披露する宗片さん=市いきいきプラザ
新作能「貫一・お宮」の謡を披露する宗片さん=市いきいきプラザ

 ■日金・熱海を語る会で発表

 熱海市桃山町に住む静岡大名誉教授の宗片(上田)邦義さん(82)は、尾崎紅葉の小説「金色夜叉」を題材に新作能「貫一・お宮」を完成させ11日、市いきいきプラザで開かれた「伊豆の日金・熱海を語る会」の定例会で発表した。熱海海岸での別れのシーンなどを現代語の分かりやすい詞章でまとめた作品で、「来年は紅葉生誕150年。その記念に熱海市内外で公演されたらいい」と期待を語った。

 宗片さんはシェークスピア作品などを題材にした新作能を手掛けてきた。数年前から熱海にゆかりの作品を作ってほしい―という要望が寄せられていたこともあり、熱海の名を全国に広めた「金色夜叉」を題材にした。「『貫一・お宮』のモニュメントから受けるイメージを一新させたいという思いもあった」と話す。

 熱海海岸の場面を前場にし、物語を現代語で分かりやすく紹介する「間語り」を挟んで後場をまとめた。最後は宮のことを許した貫一が夢の中で一緒にあの世に落ちていく―というシーンで「紅葉が早世し未完に終わったが、紅葉だったらこう完結させたのではないかと考え、後場を作った」と振り返る。

 定例会では、創作や演出の工夫に関する説明を織り交ぜ、謡を披露。「原作は難しいし長い。全体を読み、どの言葉を生かすかを考え、いかにコンパクトにするか苦心した」と話した。会員からは「熱海や各地で上演されるようになってほしい」といった声が上がった。

 同会会長の鈴木徳治さん(90)が市内にある金色夜叉と尾崎紅葉ゆかりの地を紹介した。

 【写説】新作能「貫一・お宮」の謡を披露する宗片さん=市いきいきプラザ

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