紅葉生誕150年 「『金色夜叉』で決定的印象」―熱海

熱海版 2017年09月03日

発展の歴史を踏まえ今後の熱海のまちづくりを語り合う温泉誌執筆者と熱海高生徒ら=起雲閣
発展の歴史を踏まえ今後の熱海のまちづくりを語り合う温泉誌執筆者と熱海高生徒ら=起雲閣

 ■記念事業でシンポジウム、熱海発展の歴史たどる 

 熱海の名を全国に広めた小説「金色夜叉」の作者尾崎紅葉(1868~1903年)の生誕150周年記念事業の第1弾として熱海市は2日、シンポジウム「泉都開史―近代熱海温泉の発展と文学・メディア」を起雲閣で開いた。「熱海温泉誌」の執筆陣による講演や、県立熱海高生らを交えたパネルディスカッションを通して熱海温泉の発展の歴史をたどり、今後の町づくりを考えた。

 同志社大准教授の瀬崎圭二さんが文学、一橋大大学院専任講師の高柳友彦さんがインフラ、日本大短期大教授の大久保あかねさんがメディアを切り口に熱海の歴史をひもといた。瀬崎さんは「『金色夜叉』の物語が熱海海岸に決定的なイメージを与えた」と語り、新聞連載中から演劇化され、また歌謡、映画などを通じて物語が拡散し、熱海海岸のイメージが定着したことを説いた。

 シンポジウムで瀬崎さんは熱海の良さについて「物語がある」と言及した上で「そろそろ別の新しい物語が必要なのではないか。しかし『金色夜叉』以上の物語は現れないと思う」と話した。

 今後の熱海について大久保さんは「熱海はうまくいったことを一般化して波及させる重要なポジションにある。これからもいろいろなことに挑戦してほしい」、高柳さんは「歴史を大事にしながら、うまく利用してほしい」と期待した。温泉誌作成実行委員会代表の内田実さんは「歴史や文化に付加価値を付けることが大事では」と指摘し、地域の歴史資産を残すために資料館の必要性を訴えた。

 熱海高1年の桑田幸奈さん、田中奈々子さんは熱海の魅力に海や自然、きれいな空気を挙げ「若い人が来るように熱海を発信したい」「新しい魅力をつくっていきたい」と思いを語った。

 シンポジウムは市制施行80周年記念と合わせて開催。市民ら約70人が集まった。紅葉生誕150周年事業では今後、フォトラリーや寸劇、講談、記念式典を予定している。

 【写説】発展の歴史を踏まえ今後の熱海のまちづくりを語り合う温泉誌執筆者と熱海高生徒ら=起雲閣

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